Cobalt Coreをプレイした感想【レビュー】

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出典:https://braceyourselfgames.com/

初めてでも安心、オーソドックスでカジュアルなデッキ構築型ローグライク

皆さんデッキ構築型ローグライクは好きですか?(唐突)私は大好きです。LikeではなくLoveの方です。

「Slay the Spire」など筆頭に、日本でも根強い人気があるけれど、周りを見てみると遊んでる人って意外と少ない・・少なくない?数少ない友だちに話を聞いてみると、スレスパは難しくて序盤で投げたらしい・・。
ローグライクってやっぱり難しめの作品が多いのは事実で、複雑なルールだったり、シビアなリソース管理だったり、それを乗り越えて遊んでいたら意味の分からないところであっさり死んで最初からになったりと、面白くなってくるまでなかなかたどり着けません。

でも大丈夫!そんな方にオススメしたいのが「Cobalt Core」なんです。

もくじ

どんなゲーム?

Slay the Spireライクのデッキ構築型SFローグライクです。パブリッシャーは「Brace Yourself Games」というカナダのゲームスタジオで、音楽に合わせてゾンビが踊る「Crypt of the NecroDancer」とかの愉快なゲームを発売しています。(同じシステムでゼルダの世界観の「Cadence of Hyrule」というゲームもあるのでSwitchユーザーはそっちのほうがなじみ深い?そうでもない?)

そんな海外のゲーム知らないし遊んだことないよ〜!という方は
学園アイドルマスターを思い浮かべてもらえれば大丈夫・・・・なの?

ローグライクの基本を押さえつつ、難易度は抑えめ

ゲームの流れとしてはオーソドックスで、ルート分岐を選択しイベントや敵とのバトルを繰り返しながら自身を強化していく流れ。強化の方法は、様々なカードを集めてデッキをカスタマイズしたり、ボスを倒してアーティファクトを集めて自艦に特殊能力を与えたりと、いつものやつです。

親の顔よりもみたルート分岐の図
親の顔よりも見たルート分岐の図
シンプルなカードデザインで、効果が一目で分かる

ゲームの流れがベーシックなら、カードの効果もベーシック。説明を読んだら使い方がすぐわかるものが多く、2~3回遊べばルールはすぐ理解できると思います。操作感も軽快でサクサク進み、クリアまで進めても1プレイ30分ほどで気楽に遊べるのも嬉しい。難易度は4段階で、ノーマルは他のローグライクに比べればかなりやさしめ、最高難度のスーパーハードでも慣れてる方ならそこまで苦戦せずにクリアできると思います。

ライン移動や中間オブジェクトによるオリジナリティ

敵艦との戦いは1対1。他ゲームとの差別化としてはライン移動による回避・弱点への攻撃と、ミサイルやドローンを使った中間オブジェクトの存在があります。特に回避の要素は大きく、プレイヤーは攻撃・防御・回避のどこに重点を置くのか常に考えさせられます。(当然敵も回避するので、攻撃を命中させるのにもリソースを使う)

敵の攻撃は防御するだけでなく、回避もできる

防御・回避と守備の要素が多い反面、攻撃に回せるリソースは少なくなりがち、敵の体力に比べてカードパワーも控えめなものが多く、1回の戦闘は長引きがちです。ヒットアンドアウェイでちくちく削りながら撃沈が見えたら一気に攻撃するイメージ。カタルシスがあるような・・ないような?詰め将棋的で私は好きです。

得意分野の異なる仲間をピックして、デッキを構築

パーティは3人まで選べて、出てくるカードは選んだ仲間によって変わります。初期メンバーでいうとリッグスは移動やドローカードが豊富、ディジーはシールドが豊富、ペリは攻撃やバフが得意、みたいな感じです。仲間は最終的に8人まで増えるので、色々な組み合わせでビルドが楽しめるようになっています。クリア後にアンロックできるストーリーは選んだメンバーのものだけなので、私はストーリーを楽しみながら色々試していました。

クリア毎にキャラクターがアンロックされていく。

ただ、良くも悪くも仲間同士のシナジーは弱めで、ハッキリとキャラクターの強弱もあります。キャラ単体で成り立つことが多いのは分かりやすい反面、慣れているプレイヤーからすると物足りなさを感じる部分かもしれません。

かわいいキャラクターに、幻想的でキャッチーなBGMと世界観

みんな大好き、かわいいドット絵で表現された動物のフレンズ達は、タイムループの底に取り込まれているのにコミカルで明るくユーモアたっぷり。日本語訳も及第点で、ゲームを進めていくとキャラクター達の関係性がなんとなく見えてきます。ストーリーも王道ながら、オールクリア時の演出にはグッとくるものがありました。世界観を彩るBGMも素晴らしいものが多く、ドット絵なのに広い宇宙を感じるのは軽快で広がりのあるBGMの存在が大きいです。感覚的にはSFローグライクの名作「FTL:Faster Than Light」と似た雰囲気。あちらもドット絵のシンプルなグラフィックですが、宇宙の壮大さを感じるのは音楽の表現力にあります。

SEとも合わさって、軽快で気持ちの良いBGM 

調べてみると「Minecraft」でも作曲している「Aaron Cherof」という方の作曲のようです。マインクラフトのBGMも世界観に合った心地よいBGMですよね。環境音みたいな感じで建築や探索に集中させる効果が良く出ています。

高難易度は冗長になりがちかも

前述したように、攻撃の出力に比べて敵のHPは多めで、高難易度ではそれがより顕著になります。対して自機のHPは少なくなり、シールドも減り、相手の攻撃力は高くなり、1発の攻撃が命取りに。必然的に回避にリソースを振り分けることになり、安全マージンも必要になります。(この段階ではシールドで敵の攻撃を防ぎきれなくなり、回避が重要になる)結果1回の戦闘が長引き冗長に、テンポが悪いなと感じる方もいるかもしれません。

スーパーハードでは序盤の敵でも即死級のダメージ

とはいえ、高難易度になるにつれ安全確認に時間が必要になったり、強いビルドでパターン化されてしまったりするのはローグライクの宿命なのかも。その点Cobalt Coreは遊びやすく作られているので、時間はかかれども、これどうやってもクリアできないんじゃね~?みたいなパーティの組み合わせは無さそうです。

まとめ

  • 丁寧に作られたベーシックなデッキ構築型ローグライク。遊びやすく難易度も控えめなので、このジャンルが初めての方にも特にオススメ。
  • 魅力的なキャラクターとキャッチーなBGMが作る幻想的な世界観。タイムループもののストーリーも○
  • 移動と防御にかかるリソースが多め、冗長な展開になりがちかも。

色々と書きましたが、一番言いたいことは・・・みんな可愛い! 掛け合いを見ていると癒やされます。BGMや世界観も素晴らしいし、ゲーム自体も凄く丁寧に作られていて遊びやすいので、このジャンルが初めての方にこそプレイしてほしいゲームです。

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