親切なシステムで遊びやすい農場生活シミュレーション
スローライフ、良いですよね。慌ただしい現実を忘れて、ゲームの中くらいはゆっくり過ごしたいものです。Mistriaで過ごすゆったりとした1日は、朝6時に起きて動物の世話、広大な畑に水をやり終える頃にはお昼前、午後からは鉱山に出かけて24時まで採掘。帰り道にお風呂代わりに川で魚を取りながら帰宅、25時50分に就寝。翌朝6時まで4時間10分もぐっすり眠れる。あれ?スローライフ?
農場ゲームは数あれど、ベースとなるシステムはどうしても似通りがち。でも遊んでみると、それぞれの作り手による狙いの違いが見えてきます。Fields of Mistriaの特徴は、なんといっても遊びやすい親切なゲームシステムと住民達との濃密なコミュニケーション。この2点は同ジャンルのゲームと比べても明確に優れているポイントです。
そういえば大事な事を1つ。現時点ではローカライズされて無く、英語のみです。
※公式によるとリリースに向けてローカライズの情報が公開されるとのこと、また有志の方が日本語化も進められてて頭が下がります。
どんなゲーム?
NPC Studioが制作する、いわゆる「牧場物語」系の農場生活シミュレーションです。
舞台は森あり海あり鉱山ありの「Mistria」という村で、村は大地震に襲われたばかり、荒れ果てた村を復興するために、移住してきた主人公は農場を運営しながら住民達と絆を深めていく…、そんな感じのストーリー。システム的にはstardew valleyライクですが、後発の強みを活かしてとにかく親切、遊びやすく作られています。
遊びやすい工夫がたくさん、親切で快適なゲームシステム
同ジャンルのゲームと比べても、随所に遊びやすい工夫があります。何かと比較されるスタバレをベンチマークにすると下記のようなポイントが改善されています。
- 好きなタイミングでセーブが出来る。
- NPCの場所がマップに表記される。
- ジャンプができて、障害物を飛び越えられる。
- お店が休みなしの24時間営業、人がいなくても購入できる。
- 衣装はアンロック式で、所持しなくても好きなときに着替えられる。
- クエストに時間制限が無い。
- クラフトはチェストの中のアイテムからも作成できる。
- アイテムの売価が最初からわかる。
- 歩くのが最初から早い。(その分マップは広めかも)
- 会話とプレゼントのボタンが分かれている(スタバレあるある)
他にも細かな部分で親切に作られているポイントがたくさんあります。
今までの農場ゲームで親しまれてきた部分はいつも通り、でも不便だったところはちゃんと見直して快適にリメイク。そんなスタンスを感じます。
豊富な会話パターンで、住民達とのコミュニケーションが楽しめる
この手のゲームの中では、会話パターンがかなり豊富です。金曜の酒場ではNPC達で楽しそうに話してたりと、住民同士の関係性が見えてくるのも面白い。キャラクターのビジュアルもセーラー○ーンみたいな可愛いイラストで、日本人にもとっつきやすいです。
住民達は引っ越し当日からみんな親切。嫌みのある人物も居ないので、ほのぼのとした交流が楽しめます。(わかりやすいツンデレキャラはいる)メインストーリーを進めてみても、町の復興に住民全体で取り組んでいるんですよね。この手のゲームだと「主人公1人で全部解決」みたいになりがちなので、みんなで協力して進めてる感があるのは素敵なところ。
恋愛要素もあって、好感度を上げていくと各キャラクター毎のイベントが起きる。イベントも丁寧に描かれていて、キャラに対する理解も深まり、より愛着が持てるようになります。ただ執筆時点ではハートが最大6までしか上がらない。(おそらく10まで上がって恋人になったら上限突破みたいな感じかな?)結婚や子供も実装されそうだけど、そこまでのバージョンアップはまだまだ先かなと思います。
恋人候補は男女5人ずつ、みんな魅力的だけど、候補もアップデートで増えていきそうな予感。Marchの兄「Olric」なんかは海外コミュみると凄く人気で、要望が沢山届いてそう。どうでも良いですが私の推しは「Ryis」です。優しいし・・・なんか可愛いよね・・・、木の枝が好きで安上がりだし。
スキルや魔法、虫取りや遺物の発掘など独自要素も
特徴的な要素としては、豊富なスキルや魔法があります。スキルは「農業」とか「採掘」とかのカテゴリーに分かれて膨大な数があります。スタバレみたいに選択式では無く、ゲームを進めると手に入るエッセンスを使用してアンロックしていく方式。効率UPやアクションの強化みたいな側面が強いので、経験を積んでレベルアップしていく、みたいな感覚。スキルについては細かく解説しているので、こちらの記事をどうぞ~
魔法の種類はまだ少なく、バトルで使用するものはありません。 回復魔法だったり、畑仕事のお供だったりの3種類です。どれも便利だけどコストが重く頻繁には使えません。具体的には4日に1回くらい。
この手のゲームによくある釣りに加えて、虫取りと遺物の発掘があります。博物館に寄贈できるコレクション要素で、現時点でも結構なボリュームがあります。
鉱山の探検、採掘やバトルもあるよ
バトルアクションは軽快、ジャンプアタックなんかもあって、スタバレよりはルーンファクトリー4とかに近い操作感。ランダムで特殊フロアなどもあり、飽きさせない工夫はあるけど、現状は敵の種類もアクションの幅も少なめ、単調な印象は拭えないかも。ここは今後のアップデートに期待ですね。
ボリュームやさらなる快適性、システムの不安定さなど、アップデート待ちの部分
アーリーアクセス中ですが、ゲームシステムは快適、シナリオなどキャラクターの描写も良く描けているし、ゲーム自体の雰囲気がとっても良いのでストレスフリーで遊べます。ただプレイしていると細かな不満点もちらほら・・、アップデートで改善されていくと思いますが、現時点では下記のようなことが気になります。
●1日が短く感じる。
→スプリンクラーや自動ナデナデ装置、ファストトラベルができるポイントなどはまだ未実装なので、1日のルーティンにかかる時間が多くなりがち、時間が足りないと感じます。
●インベントリがすぐいっぱいに
→収集要素の魚釣りや虫取り、色んなアイテムがでる鉱山探索をしてると持ち物がすぐいっぱいに。虫や魚、遺物なんかの収集品を収納できる別のバッグが欲しいとか、鉱山の前にチェストを置けるとか、どうですか?
●季節のイベントは2つ、住民のハートは6までが現状です。
→イベントは春と夏の2つ、秋と冬はまだ未実装。住民の好感度を表すハートマークは6まで、結婚が待ち遠しい~。
●フリーズしたり、動作が重くなったり、若干不安定なシステム
→3~4回ですが、いきなりフリーズしたり極端に動作が重くなったりすることがありました。おま環かと思ったのですが、redditとかをのぞくと同じような状況の人もちらほら、問題無い範囲ですが若干不安定に感じます。
●やっぱり日本語のローカライズが欲しい!
→住民達とのコミュニケーションが楽しいのはMistria最大の強み。機械翻訳でも遊べますが、やっぱり細かなニュアンスは分かりにくいし、キャラの性格がどうしてもブレて見えてしまう。ちゃんとした日本語にローカライズされると、このゲームは大化けすると思います。
まとめ
- 遊びやすい工夫が随所に盛り込まれた、親切で快適なゲームシステム。
- 豊富な会話パターンや、住民達との濃密なコミュニケーション。住民達と協力して進めるストーリーも○
- 未実装の要素もあるので、アップデートを長い目で見る必要はあるでしょう。
ほんとに良いゲームなので、逆に今プレイするのが勿体ないかも・・・、とも感じます。アップデートで細かな不満点が改善されて、イベントや恋愛要素も拡充され、ちゃんとした日本語にローカライズされたら、令和の牧場ゲームのスタンダードになりそう。出来れば完成形を初プレイしてもらいたいような、楽しいから早く触ってみてほしいような、複雑な気持ちです。
プレイしてみようかな~という方は、簡単な攻略記事なんかも書いてあるので良ければどうぞ~