リプレイ性の高い、見下ろし型の高速アクションローグライト
ローグライクのゲームに重要な要素の一つが「リプレイ性」です。マップや敵のランダム性、多様なビルドや戦略、絶妙な難易度設定など、どれもローグライクの中核と言える要素でしょう。「Windblown」はまだまだアーリーアクセス中、そういったゲーム性は及第点ながらも進化の途中。ただ抜群に良いテンポや操作性、ハイスピードで直感的なゲーム体験には特筆すべき強みがあります。サクサク進むから何度も遊びたくなる、これも「リプレイ性」の重要な要素の一つだなと感じた作品。
友達がいないのでソロプレイの感想です。DLCで一緒に遊ぶ友達販売してください。
どんなゲーム?
名作メトロイドヴァニア「Dead Cells」を作ったパブリッシャー「motiontwin」が制作する、見下ろし型のアクションローグライトです。ゲームのルールはほとんど「Dead Cells」と同じなんだけど、見下ろし型アクションということで「HADES」とかの方がプレイ感覚は近い。
「Dead Cells」もそうだったけど、motiontwinの作るゲームはテンポが凄く良いよね。何かアクションを起こしてからのレスポンスがとっても早い。キャラクターを自在に動かしてるんだ!って感覚が強いです。
日本語翻訳も違和感無し。これは嬉しい。
ダッシュを駆使して駆け抜ける、とにかくスピーディなアクション
Windblown最大の特徴はハイテンポなスピード感。その根幹はダッシュによるアクションが支えています。「クールタイム無し+移動中は無敵」で連打が出来るので、広大なマップの移動や敵の攻撃をかいくぐってのアクションなど、超高速で動き回るキャラクターを操作するのはそれだけで楽しいです。
秀逸なのがカメラワークで、これだけ自由自在に超高速でキャラクターを動かしてもプレイヤーを見失う事がありませんでした。マップの導線も分かりやすく、ダッシュでどんどん進めても道に迷うことは無かったです。(崖の後ろの宝箱とか、たまに意地悪なところもある)
めまぐるしい攻防と、爽快感抜群のフィニッシングムーブ
イケイケの操作感だけど、バトル自体は結構緻密な操作が求められる。敵の攻撃は序盤から痛く、続けてダメージを受けるとすぐにやられてしまう。相手の攻撃を見ながらきちんと避け、後隙を狙ってコンボを決めるのが基本になる。
独自のシステムとして、プレイヤーは2本の武器を使用でき、片方の武器でコンボを続けると頭にマークが付いたときに、もう片方の武器で必殺技が打てる「オルターアタック」というシステムや、ボスや中ボス級のHPを削るとフィニッシングムーブでトドメを刺せる「結晶化」というシステムがある。この2つのアクションは決めれば決めるほど有利になるので狙っていくんだけど、タイミングが結構シビア。難易度はちょっと高めだけど、高速アクションの中でスパスパ決められるようになると爽快感が凄いです。
ダッシュやオルターアタック中は無敵で、敵の攻撃を回避できる攻防一体の強力なアクションとなっています。反面敵の攻撃は苛烈で攻撃パターンを覚えてないと、避けきれずにダメージをもらうこともしばしば。終盤は敵の攻撃力も上がって雑魚でも苦戦するように。パターンを覚えて、プレイヤー自身もスキルアップをする、これもローグライクで次のゲームに持ち越せるものの1つ、という設計でしょう。
次々遊びたくなるレスポンスの良さ
ゲーム全体のレスポンスも良好です。細かな部分だけど、NPCに話しかけてからショップが開くまでとか、ムービーに入ってスキップを開始できるまでとか、ゲーム開始で一度ロードを挟んだ以降はとてもサクサク。プレイヤーが操作できない時間が凄く短いんですよね。
「桜井政博のゲーム作るには」でも、ゲームにおいて「遅さは罪」で、ブランクは切り詰めてユーザーには濃密な時間を提供したい。と語られていましたが「motiontwin」ってそういう部分を凄く意識してるんだろうなと感じます。
ゲームルールはオーソドックス
ルール自体はオーソドックス、ローグライクを遊んだことがある方は説明も必要無さそう。ランダム生成されるマップで、道中の敵を倒して武器やアイテム、スキルをゲットしながら最奥のボスを倒すと次のステージに・・、といういつものやつです。
ゲームオーバーになってもゼロからでは無く、「Dead Cells」みたいに獲得した資材を使って武器やスキルをアンロックできます。プレイヤーとゲームのキャラが同時に成長していくような感覚。
ボリュームやゲームバランスはこれから
現状でも十分ゲームとしては完成していますが、まだまだアーリーアクセス中。ステージはほとんど一本道だし、武器やスキルの強弱も激しい。長い間バージョンアップを重ねてきた「Dead Cells」と比較してしまうと、完成度としては劣ります。アップデートで改善されていくと思うので、フォローしといて良いセールがあったら・・くらいで気長に見ていくのがおすすめ。
まとめ
- ダッシュを使ったアクションでとってもスピーディ、サラマンダーよりずっとはやい!軽快なレスポンスも好印象で次々に遊びたくなるゲーム設計。
- バトル自体は結構緻密、パターンを覚えて隙を狙って攻撃。タイミングを逃さず必殺技を決めよう。
- ボリュームとバランス調整はまだまだ難あり。特に武器とスキルの強弱は激しい。アップデートを待ちましょう。
「Dead Cells」と比べて雰囲気が明るいのもちょっと良いよね。キャラクターもコミカルだし、浮島のグラフィックもキレイです。BGMにもボーカル入り。やっぱりマルチプレイするなら明るい方がワイワイできそう。(友達がいないのでマルチプレイは未プレイです)