前作からの正統進化、システムもビジュアルもパワーアップ
カゾルミアに栄光あれ!
大人気だった前作「溶鉄のマルフーシャ」から3年。今度は妹のスネジンカが主人公、色々パワーアップして帰ってきました。ハイテンポでシンプルな操作、ドット絵でかわいいキャラクター、魅力的な世界観はそのままに、ゲームとしては正統進化。
前作を楽しめた人は間違い無し。ディフェンス系のシューティングが好きな人や世界観が気に入った人にもオススメです。
どんなゲーム?
拠点防衛型のシューティングです、仲間やドローン・防壁なんかを配置できますが、基本は自分での殲滅。タワーディフェンス要素は少なめです。hinyari9さんという方が個人で開発していらっしゃるようです。凄い!
ゲームのルールは明確で、どんどん向かってくる敵からフィールド最後方にある防衛対象を守るゲーム。1ウェーブ(1日)10秒~2分くらい?で100ウェーブ。全て終わらせるとクリアです。10日毎に宿舎でボーナスがあったりイベントがあったりで小休憩。テンポ良くサクサク進むので、1プレイ1~2時間でクリアできます。難易度もそんなに高くはないし、イージーモードも選べます。
操作は簡単。動いて、狙って、撃つ!アイテムもあるよ
操作系統はシンプルで、「wasd」の移動、「右クリック」でエイム、「左クリック」で射撃、基本操作はこれだけなのですぐ遊べるようになります。あと「R」でリロード、「スペース」でガジェットを使えるんだけど・・、設定で消耗品とサブウェポンのガジェットを別のキーにできるから変えた方がいいよ
ステージはちょっと広めで、端から端まで歩けました。敵の出現の関係で、前に出た方が有利に戦えたりはあるけれど、自機の移動は遅め。撃ち漏らすと敵に置いていかれるので、ステージを駆け回って~というのではなく、あくまでディフェンスがメインのゲーム性です。
パワーアップはカード3枚からのランダム方式、武器や道具?能力アップ?それとも仲間?
強化は3枚のカードからの選択制。1戦闘毎に支給されるお給料を貯めて購入します。ただ自国は戦時中の独裁国家、度重なる重税で序盤は資金繰りに苦労します。税金に苦しみながらお給料で仕事に使う道具を買う、なんだか親近感が持てます。
選んだ仲間によって個別のイベントが何回かあるんだけど、上級兵は費用が高く、出現率も低い?(ような気がする)ので序盤の内は仲間にしにくい。救済として途中から仲間にしても、コレクションの回想から全てのイベントが見れる仕様になっています。
カードの選択制だけど、最終的には全能力がほぼMAX近くになるので、ビルドを組むというよりはプロセスの組み立てに。何のカードが出るかは運なので、自由に設計はできずその場での現場判断になります。ヨシッ!
ディストピアな世界観とは対照的、前向きに立ち向かう魅力的な少女たち
世界観は「Papers, Please」みたいな感じなんだけど、登場人物たちはみんな魅力的。世知辛い世の中に向かい合う良い子ばかりです。宿舎でのイベントや掛け合いはほっこりするものが多く、選んだ仲間によって変わる個別エンディングもあるので、周回プレイが楽しめます。
今作はストーリーのルート分岐があって、ステージや敵が違う2つのルートが選べます。(いわゆるトゥルールートとノーマルルート)ただ、仲間達の個別エンディングを見るにはノーマルルートに入る必要があるので、折角のルート分岐をノーマルの方ばかり周回することになるのはちょっと勿体ないかも・・。
ストーリーに救いは(あんまり)無いです
ゲームの雰囲気そのままに、物語はあんまりハッピーな感じではないです。全部のエンディングを見ても、悲惨な結末の方が多いので苦手な人は要注意。また、前作「溶鉄のマルフーシャ」から続きのお話なので、できれば前作からプレイしたほうがストーリーの理解が深まります。ゲームシステム的にも今作の方が進化しているので、今作プレイ後に前作に戻ると物足りなく感じそう。
物語としては続いていて、3部作になるんじゃないかな~と予想。次回はもしかしたら希望あるエンディングになるかも・・!と期待させられつつ、落とされるかもという恐怖もある・・。
前作からの違いを簡単に
- 武器のバランスは改善されてどの武器でも戦えるように、さらに同種の武器内での性能違いが増え、種類がたくさん増えた。
- ステージにギミックが追加されたり、消耗品ではないサブウェポンの追加、右クリックでのエイムなど、プレイ感は結構違う。仲間のドローンや、お題をクリアすると報酬がもらえるチャンスカードもあるよ。周回プレイ時にはクリアした仲間の特徴に合わせて、主人公の能力を変えたりもできる。
- ストーリーに分岐ができてボリュームアップ。チャレンジモードはあんまりやってないけどそんなに変わらない印象。
上記のように、色々とブラッシュアップ。前作をプレイ済みの方はもちろん。ディフェンス系のシューティングが好きな人や世界観が気に入った方は、是非プレイしてみてください。